清酒とどぶろくの関係
「どぶろく」というお酒の名称は何とも趣のあるものです。「どぶろく」は感じで「濁酒」、「濁醪」とも書くそうです。また、「もろみ酒」という別名でも呼ばれています。
原理としては、お米を発酵させことでできる原始的なお酒で、白く濁っているのが特徴です。お米を炊き、そこに米こうじや、酵母(酒粕に残る)などを混ぜてから発酵させていきます。日本酒といえば普通は「清酒」ですが、そうではない、いわゆる日本酒の原型のような存在です。
実際に大昔の人達は、普通に家でもどぶろくを作っていたのです。イメージで言えば、現在の酒店で販売されている「濁り酒」がそれに近いでしょう。
どぶろくをじっくり沈殿濾過していけば清酒にすることも原理的には可能ですが、清酒レベルにするには相当徹底して漉さなければムリです。つまり、清酒と比べると、濾過があまりされていないというのが、ある意味どぶろくの特徴であり、味わいでもあります。
味と言う点では、未発酵の米の中に含まれる澱粉が分解してできる糖分がありますから、普通の清酒より、ちょっと甘い風味となります。アルコール度は14~17度ということでほぼ清酒と同程度ですが、甘く口当たりが良いので、つい飲み過ぎにもなりそうです。
よく「どぶろくは悪酔いしやすい」と言われるのも、飲み過ぎが理由なのかもしれませんね。ちなみに酒造メーカーが販売している「にごりざけ」は、醪(もろみ)を粗漉しする工程が入っているので、分類としては清酒の一種となります。